30/8/2015


29/8/2015

 

29/8/2015




ぎょっとするタイトルですが、、
初めて読んだチリ人の作家の短編集、
ロベルト・ボラーニョ「売女の人殺し」



本屋で手にとってページを開き、そのままそこに書かれている言葉の紡ぎ出す深みに
いきなり引きずり込まれることがある。
まわりの世界が止まってその物語の中で、登場人物の見る視点が私の視点をのっとり、
有無を言わせず腕を掴まれたまま世界がどんどん行進していくような
そして同時に自分の現実までも新たに同時に再生されるような。

すべては言葉とそれ以外のものでできている。
言葉にしか連れていってもらえない領域もある。
本に少しでも人生を変えられたことのある人ならわかる、物事を見る体験が変わる本。


何気ない日常が1ミリずつスライドしてずれていって
気がつけばとんでもない状況に巻き込まれていて
見える景色がまったく変わってしまうような、そのビフォーアフターのとてつもない距離と
その間で起こる火花と啓示。
出会うべき人に出会った時、静けさのなかで二人の存在の内側から光が流れ出して
それが暗いトンネルのなかで孤独に出会う瞬間のこと。
するりといつの間にか一緒に入り込んでしまった、現実の隙間に落ちてゆく
仲間との巡礼のようなトリップ、共有する不思議な時間。


私たちが何気なくなんとなく生きているこの人生は、誕生と死によって括弧に入れられ
その間に起こることを自ら見いだすことによって、その質量が決まる。
その括弧のなかで、時空間は歪みに歪んで時には生も死も越えて
いろんなところにまで広がって、そして互いが出会っている。

これら、それぞれ固有の人生の旅、
切りとられた場面の描写のそれぞれが、この本では穏やかなのにすさまじい。
見ているつもりで、実は何も見てなかったのかもしれない。
表層撫でて見るべきものを見てなかったのでは?なんて。


この本のエピグラフにある文章が言い得て妙なのだ。

「その企ては笑いのなかで終わり、お前は任務から解放され去っていくだろう」
                             ホラティウス




万事こんなふうにクールにいけるといいんだけどね。
そう、人生も世界も、時々とても「過酷」です。


25/8/2015




神戸 




25/8/2015


はげちらかしてます





島根にて 

2015 Sound Track秋冬コレクション




もうすぐ秋冬コレクションの入荷もはじまります。

photo/ masao morishita   
Krakow, Poland

22/8/2015

 

22/8/2015


引越し無事完了しました。
たいへんだったけど、新しい環境が新鮮でうれしい。
最初の数日はエアコンもついてなくて、汗ダラダラでしたが
流しのところで果物むいて獣みたいに食べたり、ベランダで夕涼みしたり、
なぜかなんの違和感もなく暮らし始めたまったく違う場所での生活に
自分が無形のもののように溶けていって気持ちいい。

10/8/2015

こんな夏のまっただなかに引越しで、我が家は荷物がひっくり返り、
果てしない気持ちに感慨にひたる間もなく荷造り中。
この場所でしばらく過ごし、増えていったものをひとつひとつ眺めては選別し、
右から左へ自動運転、頭の中が砂嵐、チカチカ点滅しています。
窓から見えるのは夏の雲、夏の夜。
暑すぎて思考も止まるような中、それでも世界は休まず動いていて、
人が色んな関係性や物質にがんじがらめになっている間にも、
すべては始まって終わってしまうのかもしれない、などと考えたりする。

今回の引っ越しではいらないものもいっぱいすてたけど、
ものをつくるという仕事柄、人の人生に深く寄り添う思い出の品があるというのもまた幸せで、そんな愛着のうまれる、かたちあるものをつくりたいなと、あらためて思いました。





友達の誕生日パーティー
何度もめぐる新しいはじまりの日



エゴラッピンの野外のライブ
空は無限に高く
すべてが音楽に解体されていく夏の夜

その時その場で共有するそのトリップが、ほんとに確かで証拠みたいに心に残る




幸せはいつも問答無用でやってくる




次にアップするのはたぶん新しい場所から。


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