beautiful stones


 
                     


natale & asagi☆ ・・・・・・・・・・・"be in love with your life"・・・・・・・・・・・・・・・




movers & shakers



 i  am pround of you, friends.











2012

2012年、新しい年がはじまった。
2011年は本当に忘れられない年になりました。


阪神大震災のときは、私はまだ若かった。
神戸は崩壊していて、家族で色んなところを転々として
クライシスのアドレナレンが切れたあとには、いくら寝ても寝ても眠かった。
テレビでは紋切り型のドラマと物語の鋳型に詰めなおされた
まったく別の感動の復興物語がえんえん流れており
被災地の脱力するようなばかげた笑い話やブラックな話は周到に排除されていた。
うちでは祖母が割れた手鏡に執着してたり、
弟はひっくり返った家の中でなぜかずっと耳かきを探していた。
こんな大惨事の中で気にかけていることがこんなにささやかなものだったりするしょうもなさ。
父親は近くの薬屋に忍び込んで自分に必要な薬を盗んできていた。
親戚や知人の家でお世話になって、家族みんなが同じ部屋で寝る。
足場のない場所で立つ時の、心のうつろなあの明るさを覚えている。
本当に必要なものなんてほんとはほとんどなくて、この身ひとつのこの命。
日常の暖かなあれこれは地面がちょっと動いただけですべてどこかにいってしまった。
テレビや新聞だけは、最初にシナリオありきでそれに沿ってじゃんじゃん美しい話を放映していた。
がんばろう、とか、さむいねん。と思っていた。さめていた。
どちらにせよ私たちは私たちで自分の生活を再建しなければならない。
誰々がたくさん寄付したとか海外からの援助が、とか聞いても、
誰にもどこにもそんな金は回ってこない。
色んな人たちの優しさや人情に今までになく触れたときではあったけど
あのとき国は何もしてくれなかった、という思いが今もある。
私はまだ学生だったし、まだのん気なものだったと思うが
父親は家をなおす修理代を思って、
もう一回こんなことが起こったら夜逃げするしかないと言っていた。
うらみつらみがあるわけではないが、これから国に何を期待することもないと、
自然の起こしたできごとはどこに怒りや悲しみをぶつけることもできないし
ただただこの無常と無情を受け入れることしかなくて
了解しました、としか言えない。
その開きなおらねばならない感覚はしかし絶望と裏腹に、はじめて覚えたすがすがしさでもあった。

でも去年のあの震災津波に続く原発事故は、悲惨な天災に加えて人災でもあり
そのすべての責任や起こった理由がそのまま自分たちの前に返ってくるというからくりになっていて
世界に対してのなにか大きな問いとして、日本人は今も挑発されつづけている。
それをこれから宿題として解いていかなくてはならないというのだから
日本という国は、よっぽど神様仏様に期待されているというか
それだけのことができる、ポテンシャルを買われているんだと思う。
何でこんな小さな島国にこんな大きな難題落としていくかな・・・
去年はたくさんのヒール(悪役)が死に、スターが死に
私の周りでも過激にいろんなことが動いた。
怪我した人やハートブレイク、亡くなった人や刑務所にはいった人。
すべてが激しすぎる。
光は目をつぶすほどだし闇は底なしに深い。
そしてそんなことを思いながらも時間は何にも言わずに淡々と流れ
無力感を抱えたまま手のひらからあっというまに零れ落ちる。
目の前のことにかかずらっているうちに去年がそうして過ぎていった。
早かったのか長かったのか・・・わからないけど
今とここにあるものへの意識のむけ方にぐっと中身が詰まったような気がする。
まわりの人たちの進化がすごくて、ついていくのに必死だった。
なにかがあきらかに変わった。
今までのままでいることもできるし
まったく別の方向へシフトすることもできる。
それはほんとにわたしたちの自由なのだ。わらえるほどに。


ほんとに2012年は、いったいどんな年になるんだろう・・・


年末年始、テレビいっぱい見ましたが、
原発のことなどに関した報道の姿勢も少しずつ変わってきてたりして
メディアに限らず、最近になってやっと
そこここに小さな希望の光が見はじめたような気がする。
それはもしかしたら自分の視点しだいなのかな
大晦日に「ガキの使い」を見ていて、
ちょうど新年にさしかかるときの0:00あたりのネタが
大きな爆弾から爆発が起こると思いきや、
パサッとアホアホな造花の花束が出てきて脱力
・・・という瞬間で・・・ちょっと粋なPEACEなメッセージととりました。


GOOD MORNING 2012
今年もどうぞよろしくお願いします。








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